人によっては30年以上という長い老後生活を支えることになるのが年金です。多くの人が毎月保険料を納めています。リタイア後の生活の基盤となる年金について理解を深めましょう。
国民年金と厚生年金
日本の公的年金は2階建ての建物にたとえることが多いです。1階が「国民年金」で2階が「厚生年金」です。「国民年金」は「基礎年金」とも呼ばれて日本国内に住む20歳以上60歳未満の全ての人に加入が義務づけられていて保険料を納めなければなりません。
国民年金(基礎年金)の月間保険料は全国民共通で、今現在は月間16,520円です。まとめて納付することで割引される制度もあります。
厚生年金は会社員や公務員が対象で国民年金に上乗せして給付されます。国民年金と違い金属年数や給与によって保険料と給付額に差があります。
どちらの年金も定められた保険料を一定期間納め続けることで原則65歳から年金を受け取ることができます。
国民年金保険料の納付期間
国民年金保険料の納付期間は480ヶ月(12ヶ月×40年)です。これは年金(老齢基礎年金)を満額で受け取るための期間です。国民年金には毎月の保険料の支払いが困難な人向けの免除制度があります。
所定の手続きを踏めば、保険料の未払い期間があっても年金の受給資格を失いません。保険料納付済期間と免除期間が合算で10年以上あれば、老齢基礎年金を受け取ることができます。
高齢任意加入制度
60歳までに老齢基礎年金の受給資格を満たしていない場合や、40年の納付済期間がないため老齢基礎年金を満額受給できない場合などで年金額の増額を希望するときは、60歳以降でも国民年金に任意加入することができます。
厚生年金保険、共済組合等加入者は任意加入できません。また、申出のあった月からの加入となり、遡って加入することはできません。60歳の誕生日の前日より手続きをすることができます。
学生納付特例制度
日本国内に住む全ての方は20歳になった時から国民年金の被保険者となって保険料の納付が義務づけられますが、申請によって在学中の学生の保険料の納付が猶予されます。
ねんきん定期便
厚生年金も含めた被保険者の保険料の支払い状況は、毎年の誕生月にハガキか封書で郵送される「ねんきん定期便」で確認することができます。50歳以上になると将来受け取る年金の見込額も記載されます。
毎年の誕生日に送られてくる「ねんきん定期便」には最近の月別納付状況が記されているので納付もれや誤りがないかを確認します。50歳未満の人と50歳以上の人とでは書面や年金額の表記が違います。
年金額の表記は50歳未満の人は、これまでの加入実績に応じた表記になっています。一方、50歳以上の人は老齢年金の種類と見込額が記載されています。50歳未満の方は、これからの働き方や収入、年金加入期間により受け取れる年金額が大きく変わる可能性があるからです。
年金定期便の見方(50歳未満)
➀これまでの保険料納付額
これまでに支払った保険料の累計額です。
②これまでの年金加入期間
保険料納付期間と免除期間が10年(120ヶ月)以上ないと老齢年金は受給できません。
③これまでの加入実績に応じた年金額
これまで支払った保険料に応じた年金の金額です。今後支払う保険料分は反映されず、加入期間の考慮もありません。
④アクセスキー
「ねんきんネット」利用時に必要です。
年金定期便の見方(50歳未満)
➀これまでの年金加入期間
保険料納付期間と免除期間が10年(120ヶ月)以上ないと老齢年金は受給できません。
②老齢基礎年金と老齢厚生年金の合計額
今と収入が変わらず60歳まで働いた場合に65歳から受け取れる予想金額です。
③アクセスキー
「ねんきんネット」利用時に必要です。
ねんきんネット
インターネットを通じてパソコンやスマートフォンから自分の年金情報を手軽に確認できるサービスです。(https://www.nenkin.go.jp/n_net/)
まとめ
私というか私の息子は現在「学生納付特例制度」を使って年金保険料の納付を猶予されています。この猶予されている分を私が払ってやるか、社会人になってから自分で払わせるか迷っています。
以上、「知っておきたい年金の基本」のお話でした。
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